コラム | archinet コーポラティブハウス

2023.10.19

国家という発明

産業革命といっても、一人当たりでは年0.5%の成長率だったそうです。この時期の西欧の経済は、実際にはのべ1,500万人もの奴隷を植民地に送って酷使したことで成長したことが明らかになっています。
国家という装置は、領域内の住民に対して排他的な主権を持つ政治組織と言われます。しかし産業革命期の実態からすると、植民地を支配するために国民を徴兵し、官僚に統治させて利権を得る体制として発明されたとも思われます。対照的に、フィンランドやスイスは植民地支配や中央集権ではなく、熟議民主主義に支えられる地域主権で平和と成長を続けています。
近代以降、はじめに国ありき、の考え方が広く根付いています。でもモヘンジョダロやマヤをはじめ人類の歴史においては、富や権力が集中するのを意図的に避けた相互扶助の社会組織が主流で、長期的に持続したことが解明されています。イスラエルのガザ侵略も批判されていますが、そろそろ国ありきの思考の枠組みを転換する時期なのかもしれません。

このたびNOIE(旧称 タウンハウス野方)、西参道テラスについて、販売内覧会を開催いたします。ごく小さな単位ですがコーポラティブハウスとして、熟議民主主義と地域主権を空間構成でも運営組織としても具体化したような住宅をぜひご覧下さい。

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