コーポラティブハウス こころをかたちに Vol.14 - archinet コーポラティブハウス

こころをかたちに Vol.14

  • 01 外部との繋がりを感じられる住まい

  • 02 思わず、過ごす時間が長くなる場所

  • 03 シンプルで居心地の良い空間

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Vol.14-メインイメージ 仕切りのないリビングダイニングは、どこにいても家族の気配を感じられる

仕切りのないリビングダイニングは、どこにいても家族の気配を感じられる

住戸01 外部との繋がりを感じられる住まい

 参加のきっかけ

もともと妻の社宅に住んでいました。当初は普通のマンションをリサーチしていて、色々調べていくうちにコーポラティブハウスの存在を知りました。普通のマンションと戸建ての良さを兼ね備えている点が良かったですね。都心で戸建ては経済的に現実的ではなく、マンションは画一的なのでしっくりこなくて、コーポラティブハウスしかないなと思いました。他社のコーポラティブハウスやリセール中のコーポラティブハウスも検討しました。アーキネットのWEBを閲覧したり、内覧会に参加したりしながら、アーキネットのプロデューサーの対応も含め、コーポラティブハウスでの住まいづくりが自分が求めているものだと感じ、最終的にアーキネット1本に絞りました。小田急線と京王線・井の頭線が両方使えるエリアを探していましたが、条件が合うものがあれば早い者勝ちで、すぐ手を挙げられるように決めていました。

 住戸選び

(全11住戸のうち)この住戸を選んだ理由は日当たりと開放感でした。以前住んでいた社宅は築40~50年で、かつ、日当たりもイマイチでじめじめしていたんですよね。なので、そこから解き放たれたいという思いがありました。募集が始まった当初は、まだ敷地内に古屋があったので、その屋上に上がらせてもらい、眺望を確認しました。

北向きに申し込んだポイント1

大きな窓からの南側の光が差し込むリビング

 仕切らない空間(インフィル設計で考えたこと①)

いま振り返ると、インフィル設計にあたり考えたことは、4点に集約できる気がします。まず、1つ目は仕切りを設けないことですね。これは設計打合せの最後まで貫き通しました。当初は子どもが生まれていなかったですし、夫婦で住むことができれば良いと考えていました。なので、部屋を設ける必要は無いし、仕切り壁を作ってしまうと狭く感じてしまうので、仕切りを設けないと決めていました。

 外部空間との連続性(インフィル設計で考えたこと②)

2つ目は、壁面をグレーか白、手すり部分などは黒で統一することです。建築家の北山先生から、室内の壁をコンクリート打ち放しにすることで、外壁との連続性をもたせたいとのコンセプトがあり、打ち放しの壁にしました。

 キッチンと収納の工夫(インフィル設計で考えたこと③)

3つ目は、キッチンや収納が壁の中に溶け込むようにすることです。原設計ではコンクリートの構造柱が2本あったので、その間にキッチンを設置する提案がありました。とにかく家具を絶対外に置かないと決めて、その間にちょうど収まるように製作しました。キッチンと収納を兼ね備えた形にしようとキッチン家具のメーカー屋さんに依頼しました。キッチンの窓の位置とぴったりにできて良かったです。

 南側バスルーム(インフィル設計で考えたこと④)

4つ目は、南側にバスルームを配置することです。浴槽は小さいのが嫌だったので、ブランドのショールームを大阪まで見に行き、長めで大きいものを選びました。

間取り図

間取り図

間取り図

外壁との連続性が生まれる、打ち放しの内壁

外壁との連続性が生まれる、打ち放しの内壁

収納を兼ね備えたオーダーキッチン

収納を兼ね備えたオーダーキッチン

 コーポラティブハウスに参加して良かったこと

一番良かったのは建設組合のメンバーですね。ご縁の一言につきますけど、11世帯それぞれ、とても信頼できるので、総会でも安心して議論に臨むことが出来ました。建物完成後、管理組合になってからも、その雰囲気が引き継がれ、何をするにしても一体感というか、住み始めた後の諸課題も皆で丁寧に議論しています。管理組合の総会の後は駐車場の横のスペースに机並べて、懇親会を開いたりしますね。(笑)

 実際に暮らしてみて

建設期間の2年間は、自宅のインフィル設計のことで頭がいっぱいで、とても住んだ後のことまでは考えることが出来なかったんですね。ただ、実際に住み始めると、ご近所さんにとても助けられていることを実感しています。こちらが子育てで手一杯で困っていた時に面倒を見てもらったり、様々なアドバイスをいただいたり、竣工までに培われた良好な関係がベースになっていると思います。

 建築家とのコミュニケーション

間取りについて自分で簡易な図面を作ってみたりして、インフィル担当の方に渡して、それを具体化してもらいました。最初は私たちの思いが溢れていたので、廃案が多かったかな(笑)。プロフェッショナルとして、様々なアイデアをいただくことができ、最終的にほぼ理想の形にできました。多分、最初の自分たちの考え通りに作ってしまったら、変なものが出来上がってしまったと思います。自分たちの希望を伝え、プロの意見を踏まえて、現実的な所を探していきながら、最終的に(前述した)4つのコアな部分が見えてきたという感じです。自分たちがコストダウンになると思った箇所が、プロから見ると、それほどでもないということが分かりました。それらのプロセスをどれだけ楽しめるかが大切だと思います。(プロセスを通じて)自分たちで取捨選択していくからこそ洗練され、最終的に自分なりに納得するものが出来ているのだと思います。私たちの場合は図面がコミュニケーションツールになっていて、最初から「この図面でお願いします」と担当者にお願いしていたのですが、振り返ると、最初は大まかな希望を伝えて、それを形にしてもらった方が良かったのかなと思ったりします。戻れるなら、インフィル打ち合わせの最初に戻りたいぐらいですね。

竣工時の様子、左側にはバスルーム

竣工時の様子、左側にはバスルーム

Vol.14-メインイメージ ダイニングから見える、抜けのある眺望

ダイニングから見える、抜けのある眺望

住戸02 思わず、過ごす時間が長くなる場所

 参加のきっかけ

アーキネットは(私が)独身だった20年以上前から知っていて、ずっとホームページをチェックしていました。その後、海外転勤や結婚を経て、東京で家が必要となった際に、分譲マンション、戸建て、賃貸、コーポラティブハウスの4つの選択肢とその長短を主人にプレゼンして、結果コーポラティブハウスに絞れました。ちょうど募集中だった富ヶ谷テラスの立地を見に行き、眺望の良さを気に入って20年越しの夢だったコーポラティブハウスに参加できました。

 住まい選び

(全11戸のうち)この住戸を選んだのはルーフテラスがあったことと、4人家族なので広さがあること、それと眺望を気に入ったからです。友人たちを招いて、一緒に料理をすることが多いので、LDKを広く取ることを優先し、場所を決めましたね。そして余ったスペースで寝室などをやりくりするように建築家にお願いしました。

 こだわりのキッチン(インフィル設計で考えたこと①)

キッチンはオープンキッチンにしました。オープンであるので、周りの空間に馴染む様な家具の様なキッチンを探しました。主人や子供の背が高いので、天板は高めにしてもらいました。キッチンでかなり予算を取られました。ただ、キッチンにはどうしてもこだわりがあったので、それを優先して、その分を他の所で調整しました。設計担当者の方には、予算全体を見てもらいながらバランスを見て、計画してもらえたので良かったです。

 北側のリビング(インフィル設計で考えたこと②)

我が家は絶対南側リビングという思いは特にありませんでした。北側にリビングを持ってくることで眺望や夜景が見えるということもありましたし、北山先生から「北側の方が、光も綺麗に見えるからいい」というお言葉がありました。また寝室を(眺望の良い)北側にしても結局、窓を締め切ってしまうと思いました。この眺望を閉めてしまうのは勿体無いと思いました。結果的に北側にリビングをもってきて、眺望も楽しめて、夏は涼しいですし大正解でした。

隣地の庭を借景できるキッチン

隣地の庭を借景できるキッチン

家族や友人がよく集まるリビング

家族や友人がよく集まるリビング

募集時の参考プラン

募集時の参考プラン

募集時の参考プラン

募集時の参考プラン

こだわりの家具やお気に入りの雑貨、本が並ぶ

こだわりの家具やお気に入りの雑貨、本が並ぶ

 実際に暮らしてみて

おうちで暮らす時間が長くなりました。窓が大きいので、隣のけやきの木の借景だったり、外を眺められるのが気に入っています。夕暮れになってくると、だんだん新宿の夜景が映えますね。都会の真ん中にいながら、こんなに眺望が良いのは想像以上でした。友人たちはお店で飲むのではなく、みんなボトルを抱えて夕暮れに我が家に集まってきて、アペリティフの時間を楽しんでいます。家の中に居ながら、時間の移り変わりを楽しめますし、主人は毎日ルーフテラスに出て過ごしています。また、このあたりはベーカリーの激戦区で、美味しいパンも手軽に買えますし、また、美味しくコーヒーをローストするお店が多いので、わざわざカフェに行ってお茶しなくても、テイクアウトしてルーフテラスとか好きな空間で楽しむことが多いですね。

 建築家とのコミュニケーションについて

北山先生からは「あまり最初からインフィルを作りこまない方がいい」とアドバイスをいただきましたが、主人は「やれるなら先に作り込みたい」という考えで、最初に考えていたインフィルは大体、やってしまいました。

SNSで探したインテリアのイメージ写真を携帯にためていたので、雑誌の切り抜きとともにプリントアウトしてインフィル設計担当者の方にイメージを伝えました。建築家の方とは「出会い」だと思います。やっぱり建築家の方は空間のイメージを3次元で分かっていらして、住んでみると、建物の継ぎ目の印象や窓から見える景色、外観の質感などに感心させられました。

 コーポラティブハウスについて

入居までに住民同士が顔見知りになっているので、マンションのようなセキュリティは無くとも、知らない人が入ってきたら「どこの人だろう」となります。これから東京でどんな災害があるか分かりませんが、近くに“家族”までとは言わない、“遠い親戚”がいるようで、お互い助け合える気がして、こういったコミュニティが身近にあるというのは現代において貴重だし、いいことだなと思います。

都心を一望できるルーフテラス

都心を一望できるルーフテラス

メインのリビング。北向き開口で穏やかな光が差し込む

メインのリビング。北向き開口で穏やかな光が差し込む

Vol.14-メインイメージ お気に入りの家具や雑貨が詰まった空間

お気に入りの家具や雑貨が詰まった空間

住戸03 シンプルで居心地の良い空間

 コーポラティブハウス参加のきっかけ

15年前にアーキネットのコーポラティブハウスに住んでいる友人のホームパーティーに参加して、日本にもこんな物件があるんだと感心したのがきっかけで、そこから常にアーキネットのコーポラティブハウスをチェックしていました。もともと雑貨やインテリアが好きなのですが、以前住んでいた賃貸が25㎡のワンルームで、良いものを見つけても今は仮の住まいだし、納得のいく家に引っ越ししたら買おう、と買うのを見送っていました。でもふと気づいたら数年経過し、すごく機会損失だと思って、まず自分の好きな空間を決めようと思いました。こうした時に、富ヶ谷テラスの募集を知って、2戸申込が可能でした。実際にオフィスに足を運び模型を見てすぐに申込ました。

 外部に抜けのある空間

この住戸は1階の前面がガラス張りになっているので、その使い方をイメージ出来ない方が多かったと後日聞いたのですが、私としては、視界が抜けていて、それによって部屋がより広く感じられるので、むしろとても気に入りました。将来、SOHOやショップみたいにしようとするときでも、対応しやすいかなと思いました。

時間をかけて集めた雑貨の数々

時間をかけて集めた雑貨の数々
(Herendのプレート、ドリッパー、ピッチャー等)

1階フリースペース。友人を集めて、ここで食事をすることもあるそう。

1階フリースペース。友人を集めて、ここで食事をすることもあるそう。

間取り図

間取り図

間取り図

壁は白基調にし、各階の床材を変えている

壁は白基調にし、各階の床材を変えている

階段上から光が差し込む

階段上から光が差し込む

 シンプルで居心地の良い空間(インフィル設計で考えたこと①)

インフィル設計では、仕切りを設けないことを決めていました。扉もカーテンもつけないことをインフィル設計でどう成り立たせるか、が自分の中でポイントでした。部屋に入る自然光をいい感じに生かせるように、設計の方と話し合いました。加えて、ディスプレイ目的以外で天井や壁に凸凹を作りたくなかったので、空調設備は壁面に埋め込んでしまい、レンジフードは天井に埋め込んだりと、出っ張りそうなものは設計の工夫で削ぎ落としました。

 用途を制限しない空間(インフィル設計で考えたこと②)

もともと北欧ヴィンテージ家具が好きで、好きに動かせて楽しめるような空間にできたらいいなと思ってインフィル設計を進めました。でも、いざ図面に落とし込むと、思いのほか家具のサイズが大きく空間の使い方を制限するので、そこはリセットしました。また、1階と地階で、どこにどの機能を持たせるか、将来的に色々変更できるように工夫してもらいました。

レンジフードが埋め込まれたキッチン

レンジフードが埋め込まれたキッチン

 旅の雰囲気を感じられる空間(インフィル設計で考えたこと③)

日々の生活の中に、ちょっとした旅の雰囲気を取り込めたらなと思いました。例えば、浴槽を置き型にするって日本ではあまり見ないじゃないですか。これはシェムリアップ(カンボジア)で泊まって感動したホテルの空間にヒントを得ていて、そういった旅ならではのことを、日常の空間に取り入れられたらいいなという発想で、浴槽を部屋の一部にしました。

 建築家とのコミュニケーション

インフィル設計の打ち合わせが始まった当初、インフィル設計の担当の方から「ちょっとでも気になることは何でも言って欲しい」と言われたのが色々スムーズに進められた原点です。また自分の中で考えがまとまっていなくても、「こういうお部屋は好きですか」と提案があり、可能性があるものを視覚的に共有しながら打ち合わせを進めていきました。私は間取り図や図面を見るのが好きで、設計者から提案された図面に対して修正でき、進みが早かったようで、プロジェクトには最後に手を挙げましたが、結局一番最初にインフィルが決まったと聞きました(笑)。

 実際に暮らしてみて

とても毎日が充実しています。コロナが流行り100%在宅勤務期間中に入居しましたが、家で仕事をするのが快適でした。仕事は1階で、普段の生活は地階でするという生活パターンが自然と出来ました。階を移動することで気持ちの切り替えができるし、季節で光の入り方の移り変わりを楽しめて、とても暮らしやすいです。

置き型のバスタブが目を引くリビング

置き型のバスタブが目を引くリビング。

材質にこだわった無垢の木のフローリング

材質にこだわった無垢の木のフローリング。

お気に入りの雑貨が映える窓際

お気に入りの雑貨が映える窓際。

当時の設計者とのやりとりを経て、修正された図面

当時の設計者とのやりとりを経て、修正された図面。

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