コーポラティブハウス こころをかたちに Vol.15 - archinet コーポラティブハウス

こころをかたちに Vol.15

  • 01 「の」 の字でつながる四面採光の暮らし

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vol.2-メインイメージ

四面採光なので、一日中いろいろな光の入り方を楽しめる

住戸01 「の」 の字でつながる四面採光の暮らし

参加のきっかけ

コーポラティブハウスという存在を知ったのは、昔の職場の先輩が家を買うというときにどんな家か聞いた時でした。完全な注文建築という以外の方法でも、もう作られた家を買うというだけではなく、自分も家づくりに参加できる方法があるのだと興味を感じました。それから何年か過ぎて、自分達の住まいを探しているときに、たまたまアーキネットではない他社のコーポラティブハウスに賃貸で住むことになり、実際に暮らすことでコーポラティブハウスへの関心がより高まりました。
今回の物件に決めるにあたって、住みたいエリアについてはそれほど限定しておらず、東京23区であればどこでも検討したいというのが本音でした。エリアよりは立地やプロジェクトのコンセプトを重視していて、建物が建つ場所の周辺環境や対象となる住戸からの見晴らしなどを現地に赴いてプラン図を見ながら確認し、大きな窓がとれて明るさや風抜けが良い、緑と向き合う住まいになる案件を求めていました。5~6年ぐらい前から具体的に探し始め、コーポラティブハウスを手掛ける会社もいくつかある中で、自然とプロジェクト数の多いアーキネットの計画で住まいを探すことが増え、色々なプロジェクトを見ていて、たくさん検討する中で自分達の判断基準が明確になった様に感じています。
夫婦の共通の趣味がランニングで、二人でランニングしながら、過去のプロジェクトをたくさん見に行きました。それぞれの立地の特徴をうまく活かして設計されているプロジェクトばかりで、また緑があると建物がより生き生きとして見えるなと感じるようになったのは、こうしてたくさんのプロジェクトを見たことも大きく影響しているように感じています。そして、新しい計画が立ち上がるたびに計画地を二人で走って見に行きました。また、アーキネットで定期的に開催するオープンハウスイベントにも参加するのも楽しみの一つになっていました。
このプロジェクトも、実は最初に見てから実際に申し込みを決断するまでには時間がかかりました。最終的には、計画地の周辺環境が決め手でした。プランについては、配置計画が特徴的で分棟構成になっていて、住戸の独立性がとても高く、四面採光で、風が抜けることがイメージできる構成でした。静かなところがとても良くて、それなのに駅からも近い。アーキネットの担当者からは、「鳥のさえずりがノイズになるくらい静かです」と説明されて、参加の申込を決心しました。
(建築家の)仲さんが設計された建築を実際に拝見して納得しました。実際に住まいづくりを一緒にやってみて、設計担当の宇野さんにはとても丁寧にやっていただけて、感謝をしています。

早起きしたくなるワークスペース

早起きしたくなるワークスペース

窓でない壁の部分も重要な役割を担っている

窓でない壁の部分も重要な役割を担っている

四面採光で明るさや風通しが確保された住戸構成|「の」 の字形を描くように中に行くほどプライベートな空間に|仕切らないよう意識された配置計画

四面採光で明るさや風通しが確保された住戸構成
「の」 の字形を描くように中に行くほどプライベートな空間に
仕切らないよう意識された配置計画

仕切らない空間

一番に採光を大事に考えていました。一般的なマンションでは採光は主に南だけですが、この住戸は隣の住戸から完全に独立しているので、四面採光で、しかも窓をたくさん設けることができます。その特徴を活かした間取りを建築家には要望しました。
次に、リビングを広くできるように希望しました。リビングで食事も仕事も映画鑑賞も全部できるように、という方針でした。構造上、柱が一つもなく、とても自由度の高い間取りを実現できる住戸であったため、その特長を活かして、部屋を区切らずに使いたいと考えていました。自分達が当初なんとなく希望していた間取りはあったのですが、実際に図面に起こして頂いて検討をしてみると少しずつしっくりこない部分もありました。設計を実際に進める中で、建築家から「実はもう一案あるのですけれど」と提案されたのが、パブリックからプライベートまで渦巻き状につながる現在のプランでした。
広いリビングが玄関からつながり、キッチンは中央側に配置することで窓を潰さないように計画されていました。そしてリビングから書斎までの抜け感が活かされた提案でした。動線が「の」の字形に計画されていて、中心に進むほどにプライベートな空間になります。ワークスペースとリビングの仕切は、普通に考えると部屋が分かれるのかもしれませんが、普段は仕切らずに全体のつながりを生むことができ、かつ必要な時には仕切ることができることを意識した、三連引き戸の提案になっています。
また、洗面台とトイレの関係でも建築家とたくさんのやり取りをしました。よくアーキネットの事例で見るのは、洗面台とトイレが一体になる形式です。自分達の生活パターンですと、どちらかが使っているとどちらかが使えないシーンがあるのかと想像し、(そのシーンを避けるため、)建築家の提案で脱衣所とトイレを一体にして区切り、一方で洗面台は廊下から回れるような形で他の空間と自然なつながりを残す形になっています。この配置により、つながりのある空間づくりと、夫婦それぞれの使用機会のバッティングの回避と、トイレをデットスペースにしないことのすべてを叶えることができています。
その他にも、内装色については、色数を抑えて、白とグレーを基調にして、あとは木の色味のナチュラルさを活かし、オイル仕上げのオークを中心にまとめました。中央にある梁については、最初は白に塗る予定でしたが、建設途中に実際の空間を見て、外部とつながるようなコンクリート打ち放しのままにしています。
あと、全体の照明計画は間接照明で進めました。動線の「の」の字に沿うように渦巻き状にぐるっとリビングから書斎まで間接照明がつながっていて、とても気に入っています。
建築家とのインフィル打合せは設計期間中で5回、申し込んだタイミングが組合事業開始から少し時間を経過していたため、2週間ごとに進めました。ちょうどコロナの時期でショールームが予約制で2週間先まで埋まっている、という時期だったので、ちょっと大変ではありましたが、設計担当の宇野さんが的確に意向を汲み取ってご提案してくださるので、思い返しても、すごく順調に進んだと思います。

当たり前に快適

本当に静かでいいところです。暖かくなってくると大体いつも窓を開けて生活をするのですが、風の抜けがとても良くて気持ちがいいです。早起きなのですが、四面開口のおかげもあって朝焼けをすごく綺麗に見ることができます。四面に開口がしっかりとある場所に住んでみることで一日を通じて周りの環境との調和を感じることができました。また、その調和が暮らしに与える影響まで感じられるいい場所だな、と思います。
色々な家に住みましたが、賃貸マンションでの生活が長かったので「ここは気に入っているけどここはちょっと惜しい」というところが必ずありました。今回、自分達が好きなように、自分達の暮らしに合うような家を設計して作っていただいたので、当たり前なことなのですが、とても快適で自分達の暮らしに本当に合っています。家づくりってすごくいいな、ということを暮らしてみて感じます。本当に快適で、家に早く帰りたくなります。ワインセラーも内装にぴったりはまるようにつくってもらいました。前は外で飲むことの方が多かったですが、ここに引っ越してからは家で飲みたくなる日が増えました。
間接光はまぶしく感じることが無いため、光が空間に馴染みちょうどいいです。大きなテレビを置くと存在感が強くなりすぎてしまうので、白い壁にプロジェクターで映しています。家で食事をしたり、お酒を楽しむことが増えましたが、コーヒーも飲むだけでなく、淹れるところから楽しめるキッチンがあるのは嬉しいことです。コーヒーのグラインダーもこだわりのものを買って、毎日ドリップして飲んでいます。早起きして好きなコーヒーを淹れ、仕事をはじめるというリズムが切れ目なく進められる。午前中に仕事を集中してできるようになりました。四面開口なので、時間と光の変化に応じて、仕事の場所も移しています。おかげで、早めに仕事を終えられるようになりました。
リビングにある大き目の木のテーブルは、前から所有していたものです。オーク材を生かしたソファーは引っ越しした後に買いました。
知人を呼んで、みんなで集まってごはんを食べることが多いです。また、この建物には共有の屋上があるのですが、同じコーポラティブハウスの隣人との花見の後に、我が家に寄っていただいて大勢でワインを楽しんだこともありました。広い空間を綺麗に保てるためには収納も大切です。外から帰ってきてすぐに荷物を仕舞えるように、玄関収納は床から天井までの壁に馴染むような全面収納にしました。
植栽は、ベテランの植栽の専門家に提案してもらって、よく買っています。大きな緑を置くようになったことも、家をつくってから変わったことかもしれません。

エントランスとリビングとテラスが一体化した空間

エントランスとリビングとテラスが一体化した空間

顔が見える心地よさ

コーポラティブハウスでは、建設期間の間にお互いに顔なじみになります。四面開口ということでお互いの視線の問題も起こり得ますが、建築家がお互いの視線をとても上手に配慮してくれています。お隣りからの視線は全く気にならずに生活をしています。
中庭やほかの住戸の窓越しに子どもの泣き声が聞こえても、「あの子今日も元気そうだな」と前向きにとらえられます。普通のマンションだと、もしかするとネガティブに捉えられる要素かもしれませんが、それをポジティブにしか感じないというのは、こういう仕組みでみんなを知っているからこその良さだなとすごく感じます。
引っ越してきた最初の日はまだブラインドがついていませんでした。引っ越してきたばかりでバタバタしていたので宅配ピザを取って食べたのですが、向かいの住戸も同じようにバタバタしていて「あ、どうも」みたいな感じで。笑 普通であれば、引越し初日に誰かに見られるって嫌ですよね。でも、もう既に知っている方だったので「お互い大変ですね」とニコニコできるのはプラスの良さだと思いました。
夏休みに長期不在のときも、お隣さんに鍵を渡して水遣りをしてもらったりしています。中庭のハーブもみんなで話し合って植えて大事にしています。共用の屋上もよく使っていて、なんとなく人が集まる。天気がいい、虹が出る、皆既日食のときなどで、それとなく人が集まることが多いです。引っ越してきて、最初の年の初日の出の写真をシェアしてくれて、見える景色すら共有できると安心しました。

これから検討する方々へ

家づくりだけでなく、人とのつながりという点でもとてもおすすめできます。大人になると仕事と趣味以外になかなか友人は広がらないと思います。それが、住まいという部分でつながりが生まれるのはとても楽しいです。
当然だなと思うのですが、アーキネットのそれぞれのプロジェクトでは、それぞれにコンセプトがあって計画されています。結果的に暮らしのコンセプトが合う人たちが集まるので、安心感があります。この計画では「静かに暮らしたい」という思いが、住民の中に共通で存在しています。
自分の理想の暮らしを実現するには、何よりアーキネットのプロジェクトをいろいろ見てみるのがいいと思います。自分が考えているエリアでなくても、その立地条件に対しての配置計画の考え方や個別の内装のつくり方を知ることでイメージが膨らみます。見学や検討を重ねる中で、自分たちの優先順位がはっきりすると思います。

エントランスに並ぶ思い出のワイン

エントランスに並ぶ思い出のワイン

サニタリースペース

サニタリースペース

テラスの緑が心地よい

テラスの緑が心地よい

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